●南方熊楠顕彰館
南方熊楠の遺産を恒久的に保存し、その思想および学問活動に関する調査・研究を充実させるとともに、その成果を発信するための拠点。それが南方熊楠顕彰館です。
○全体計画
【1】コンセプト
(1)南方熊楠研究の拠点
南方邸に遺されている熊楠の多種多様な資料の「保全・研究・公開(閲覧)」を目的とする施設。熊楠に関する研究成果を集積し、また発信するための情報ネットワークの中心となりうる施設。南方熊楠研究の中心地として、さまざまな分野の国内外の学者や一般に関心を持っている人々が訪れ、交流できるような施設。
(2)南方熊楠顕彰の拠点
熊楠に関する従来の顕彰事業を継続し、展開することのできる施設。また、その他関連事業を支援できる施設。具体的な事業については、次のとおり。
(a)南方邸の維持管理及び邸内の植物の調査、復元に関
すること。
(b)熊楠に関する資料の収集、保存及び展示に関すること。
(c)熊楠に関する研究会、講演会及び展覧会等の開催、協
賛、後援に関すること。
(d)熊楠に関連する学術及び文化への研究助成に関する
こと。
(3)南方邸保存整備との相乗効果
南方邸保存整備と研究所建設が相乗的に顕彰事業につながる仕組みを作っていくことが必要である。基本的に、南方邸は一般観光客にも対応可能なものとして、復元・展示を行う。一方、研究所は主に学術・教育を担うものとする。
【2】施設機能
(1)所蔵資料の保全機能
現在の土蔵は老朽化が進み、保存環境はもとより、保安上の問題も無視できない。
このような現状にあって、本施設の最優先すべきは、所蔵資料を恒久的に保存することであり、そのための資料の種類に応じた収蔵が必要となる。
この機能を備えることで、今後、必要に応じて、所蔵以外の熊楠関連資料を散逸させず、その収集、または受託が可能となる。
また、収蔵庫への保管だけでなく、修理等も行うことも必要となる。
(2)熊楠を知る、学ぶ施設としての機能
所蔵資料の調査整理を行いながら、一般から研究者までの利用のため、資料公開が可能な施設。
必要な設備としては、例えば、図書館的な閲覧スペースや学校の総合学習・課外授業等のカリキュラム並びに生涯学習活動に対応できるセミナールーム、ITを活用しての国内外への情報発信等ができる設備等がある。
(3)展示機能
来訪者のニーズに応えるとともに、南方邸の環境や施設全体との調和に配慮し、エントランスホール等での小規模なものとする。
(4)事務局的機能
研究所は、日常的な蔵書資料の整理研究、共同研究の組織化、研究紀要の発行や所蔵資料の刊行等を通して、田辺市における「文化学術情報発信」の中心と位置づけられる。
そのために、上述の研究活動を推進することができ、施設の維持管理、運営、顕彰等の業務が遂行できる人員配置が必要である。
南方熊楠顕彰館の概要
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南方熊楠顕彰館
玄関ホール
収蔵庫
収蔵庫
学習室
交流・閲覧室
研究・作業室
南方熊楠顕彰会事務局
〒646-0035
和歌山県田辺市中屋敷町36番地
南方熊楠顕彰館内
TEL 0739-26-9909 / E-Mail minakata@mb.aikis.or.jp
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